10年前の3月11日、まだ船に乗っていた私は山陰沖にいました。
3時頃乗組員みんなを集めた船長が、
東北で大きな地震があった。
道路が寸断されているので海から救援に行くことになる。
東京に戻り支援物資を積んで石巻方面に向かいましたが
牡蠣の養殖が盛んな石巻は養殖筏が流されてしまい、
湾内は船が自由に航行出来ませんでした。
我々は搭載ボートに支援物資を積み替えて小さな漁港に辿り着き、
迎えにこられた方々に渡しました。
既に自衛隊のヘリコプターで物資が運ばれていたのでよかったのですが、
海岸は瓦礫やらが散乱して地盤も沈降してあちこちに海水たまりができていて
長靴でも大変でした。
今年は震災10年でテレビでいろいろ特集をしていますが、
アナウンサーがまるで映画の撮影みたい、といっていました。
映画の特撮ではありません。現実でした。
この目に焼き付いた地震や津波で被災した様子はとても言葉では言い表せません。
日本中どこでもおこることですから皆さんも災害に備えておいて下さい。
次回の更新は5月16日(火)です。お楽しみに!